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親に心配をかけたくない [不登校、ひきこもりのあなたへ]

「いじめられていること」を親に言えない子どもがいます。
そのいじめがあまりにひどくて、「自殺したい」と思うほどであっても、「親に心配をかけたくない」と思って黙っているケースもあるようです。

いじめではありませんでしたが、私が関わった子どもたちの中にも、「親に心配をかけたくない」、あるいは「何とかして、親を喜ばせたい」「親の喜ぶ顔が見たい」と思っている子どもが少なからずいました。
親が苦しい生活をしていたり、恵まれない環境にいたりすると、心やさしい子どもであればあるほど、親をかばって「親に心配をかけてはいけない」と思ってしまうのです。
こういう子どもたちは、親に甘えることが出来ません。
彼らは、親には決して甘えませんでしたが、私には甘えてきました。

私はどうかといえば、中学の時に父を亡くして、以来母が大変な苦労をして私と弟たちを育ててくれましたが、これまでに一度も「母に心配をかけてはいけない」と思ったことはありませんでした。
また、私には娘と息子がいますが、彼らも一度も「親に心配をかけてはいけない」と思ったことはないと言っています。

時々、息子が「お母さんに心配をかけたくなかったから、黙っていた」ということがありますが、それは言い訳で、自分に都合が悪いことを言わなかっただけのことです。
結局、後で知ることになって、最初から教えもらったほうがはるかに楽だった、というケースがほとんどでした(笑)。

「親に心配をかけたくない」という気持ちの中に、「親には甘えられない」という気持ちが含まれているとしたら、それは悲しいことだと思います。
子どものことを心配しない親なんていません。子どもから迷惑がられても、子どものことを心配してしまうのが親というものです。
それは、子どもが大人になっても変わりません。子どものことを本気で心配するのは親だけかもしれません。
だから、親には心配をかけていいのです。

「親に心配をかけたくない」と思うより、親に甘えてみてください。
新聞広告で知りましたが、「10代からの子育てハッピーアドバイス」という本の中には、「甘えない人が自立するのではなく、甘えた人が自立するのです」と書いてあるようです。
私のその通りだと思います。

また、「甘え」という言葉は日本にだけあって、欧米にはそれに相当する言葉は見当たらないそうです。
日本人独特の心理である「甘え」を、親に対して、それが無理な場合は、甘えられそうな人を誰か探して、甘えてみませんか。
つらいこと、苦しいこと、いやなこと、悲しいことを話してみてください。
きっと、心が軽くなると思います。



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