不登校、ひきこもりのお母さんにしてほしくないこと [不安なお母さん方へ]
これまで不登校やひきこもりのお母さんたちと接していて、「してほしくない」と強く感じたことが二つあります。
まず、一つ目は、子どもと自分を一体化しないでほしいということです。
学校に行けなかったり、ひきこもりのわが子に対して、裁くよりも心を痛める母親である方がいいことは前にも書きましたが、それも程度問題だと思っています。
朝起きた時点から、子どもの顔色を窺い、やる事なすこと全てを気にして、それだけに神経を集中していると、子どもと、母親である自分とが同じ人間になってしまって、身動きが取れなくなってしまいます。(子どものことは気にしないで、自分は自分で好きなことをやればいいのだと、頭ではわかっていても、わが子のこととなるとなかなかそうはいかないのが実情だとは思うのですが……。)
けれど、子どもは、心配ばかりしている母親や、自分のことを「かわいそう」と思う母親を望んではいません。
子どものことを「かわいそう」だと思う母親は、心のどこかで自分のことも「かわいそう」だと思っているのではないでしょうか。
私は、基本的には、「かわいそう」という言葉からは、前向きなものは何も生まれてこないと思っています。
ですから、子どもが不登校やひきこもりになっても、お母さんは、自分と子どもとは別の人間なのだと自覚して、「子どもは子ども、私は私」と思って、やるべきことや、やりたいことをやったいたほうが、子どもも救われるのではないでしょうか。
二つ目は、「自分の子が不登校なんて世間に対して、恥ずかしくて言えない」という気持ちを、できるだけ持たないようにしてほしいということです。
親が子どものことを恥ずかしいと思ったら、子ども自身も自分のことを肯定できなくなるからです。
私が知っている範囲では、やはり「恥ずかしい」と思う母親の方が多くて、誰にも相談しないまま、子どもと共に息を潜めて生活しているケースがほとんどです。その気持ちもわからなくはないのですが、それでも、あえて、不登校、ひきこもりのお母さんが、自分たちのつらさや、悲しみをいろいろなところで発信してほしいと思っています。
匿名でも何でもいいと思います。発信するお母さんの数が増えれば増えるほど、不登校に対する世間の人の理解も深まるし、偏見も少なくなると思うからです。
不登校の子どもも、ひきこもりの若者もいいところをたくさん持っています。
そう思いませんか?
姿、形もなく、これまでの自分の価値観の総体にすぎない世間なんて、気にする必要はないのだと、お母さんたちには開き直ってほしいと、心から願っています。
こんにちは、初めてこちらのコメント欄にお邪魔します。
いつも私のブログへ、親身になってコメントを下さりありがとうございます。
この記事を読ませていただき、私も少し世間から気分的に引きこもって
いたことを、改めて実感しました。
幸い、娘からも感心されるくらい、物事を自分の都合の良いように解釈
する性格があって、「ママはなんでも前向きに考えられていいね~。」と
言われますが、そんな私でも、世間は不登校やひきこもりに対して
本当には理解してくれない・・・と心を閉じていた所はあると思います。
おかげさまで、ブログというツールを使って、自分の気持ちを表現する
ことで、多くの同じようなお立場の方がいらっしゃる事にも気づき、
励まされる事も多いです。
私も、もう少し頑張って、ご近所の同級生のお母様方に、自分から
かかわって、娘の事を語り、娘の存在をアピールして、「存在を感じない子」
から、「心配してもらえる子」になるよう、努力してみよう!という気持ちに
なってきました。もちろん、傷つく事もあるでしょうし、嫌な思いをする事も
あるかもしれません。でも、もう少し周りの人たちを信じて、助けを求めて
みても良いのかも知れない・・・・、イヤ求める必要がある・・・と、なんとなく
ですが、感じるようになってます。家族だけで出来ることに、限界を感じて
きているからかもしれません・・・。
家庭教師の件では、詳細なアドバイスを頂き、本当に感謝しております。
一時に多くを期待せず、少しずつの気持ちを忘れないようにしたいと
思います。これからも、どうぞ宜しくお願いします♪
by フラン (2007-08-30 12:08)
フランさん、ようこそ。
いつも、私のコメントを真摯に受け止めてくださって、うれしく思っています。わが子が不登校であることを言えないのは、「言ってもどうせわかってもらえない」という気持ちもあるからですよね。確かに、まだまだ偏見を持つ人のほうが圧倒的に多いと思います。ですから、わかってもらえないということを前提に、わかってくれる人がいたらラッキーぐらいの気持ちで接するほうがいいかもしれませんね。
ご近所の同級生のお母様方に話す場合も、心ある人を選んで、正直に、真っ直ぐに向かえばいいように思います。立ち止まっているばかりでは何も変わりませんが、動けば、必ず何かが生まれると、私は信じています。努力しても成果が上がらなかった場合でも、だめだということがわかっただけでもいいと思いますし、結果的にはよかったと思える未来につながっていくのだと思います。
これからも、応援させてください。足をお大事に。
by an (2007-08-30 21:40)
はじめまして
昨日、私のブログへのコメントをいただき
ありがとうございました。
anさんがコメントくださった記事は
1年前のものだったので
家の息子今は高校生になりました。
あの時は何が正しいのかもわからないまま
子供に勉強を強いていましたが、
受験が無事終わり
高校生活を順調に送っている息子を見ると
あのとき、つらかったけど
やって良かったと心から思います。
私もanさんのようなお仕事をしたいのですが
自身も高卒の学力しかないので
やはり人様の子供に教えるのは無理かしら…
なんて思いながら
それでも、
息子よりはだいぶ出来のよい娘でも
学校の先生の説明では分からず、
家で私の説明を聞いてやっと理解することもあるので
もしかしたら、
家の息子のような子供を手助けしてあげられる
手段があるんじゃないだろうかと
最近真剣に考えています。
anさんの「ちりとてちん」の記事にもあるように
努力をすることを忘れず
今はまだおぼろげですが、
私も挑戦してみようかしらという気持ちになってきました。
ありがとうございました。
P.S
他の記事ではどうやったらコメントをつけられるのか
わからなくて
コメントのついていた記事のところに
コメントさせていただきました。
記事に直接関係ないことでごめんなさい。
by よぽぽ (2007-10-14 15:20)
よぽぽさん、コメントありがとうございます。
そして、遅ればせながら、息子さんの高校合格おめでとうございます。
本当に、よくおやりになりましたね。わが子の勉強に、母親が全面的に関わることの大変さは、身をもって経験しているので、よくわかります。
そして、今、息子さんに勉強を教えた経験を生かして、新たな夢に向かって一歩を踏み出そうとしていらっしゃるのですね。ステキですね。ぜひぜひ、夢を現実のものにしてください。
もうお気づきだと思いますtが、極端な学力不振や学習障害の子どもについては、毎日の繰り返しの練習しかないので、母親なら毎日見られても、生徒となるとそうはいかないので、そこがネックになると思います。
そこで、私が考えたのが、国語を通して、考える力をつけてから、他の教科の学力アップを図るというやり方です。
まだまだ私も試行錯誤で、生徒を教えながら、教材研究や自分の勉強にかなりの時間を費やしています。教える仕事は、自分もずっと勉強を続けなければならないので、それが大変でもあり、楽しみでもあります。
コメント欄については、いただいても返事を書く余裕がない場合が多々想像できるので、この記事を含めて、二つしか窓口を作っていないのです。
気が向いたら、またここにコメントをいただけたらと思います。
よろしくお願いします。
by an (2007-10-14 21:04)
はじめまして。 先週木曜日にanさんのブログを見つけて私の状況に酷似していてついコメントする気になりました。 世田谷区在住で小学2年のころから不登校でした。教育相談をずっと受けていましたがまったく医療関係を受診するように等のアドバイスは無くアスペルガーかディスレクシアに近い感じだと判断して、対応に関する書籍をたよりにきました。現在は中学3年生で区の不登校施設に毎日通級しています。
10月28日に東京都の公立高校チャレンジスクールの説明会に行きました。現在この種の高校は人気が高く、4校の平均が3倍だそうです。
小学6年の担任に10代のどこかで学習や学問に出会えれば良いです。といわれましたが公的機関にははっきりした障害がないと行く場所も無かったのです。 在籍校も教室以外に居場所がないし、作っていただけるような
雰囲気でもありませんでした。 でも今の不登校施設では持参したドリルを中心に指導していただいて、何とか中学2年生くらいの数学と小学4,5年生の漢字を書いています。 anさんの塾を発見して一縷の光明を見出したように感じました。
by fumi7 (2007-11-11 09:03)
umi7 さん、はじめまして。
そして、コメントありがとうございました。
小学2年からとこれまで大変な思いをして、子育てをしてこられたのですね。誰にもわかってもらえないまま、それでも懸命にお子さんに関わってきた様子が文面から伝わってきます。
軽度発達障害については、医師によって判断はまちまちで、診断名をつけたほうがその子どもの置かれている状況がよくなったり、周囲の理解が得られるのであればそうするし、逆に子ども自身の不利益になると思えば障害とは見なさないという話を、ある精神科の先生から聞いたことがあります。
障害があると判断されて、それなりの支援が受けられたり、周囲の理解が得られるのであればいいのですが、現段階ではあまり期待できそうもないので、お子さんがこれからの人生を少しでも楽しく過ごすためには、どうしたらいいか、今はそれを考えたほうがいいように思います。(私の個人的な意見ですが…)
お役に立ちたいと思っていますので、まずは電話をいただければと思います。
by an (2007-11-12 01:05)
今日ラジオでNHKの子供教育相談を放送していました。(午後3時前後)
学校に行けなくなり、食事時だけ家族と食事をする中学三年生の子、中高一貫校の中学生で嫌がらせを受けながら、親にほとんど言えずにきて、親が知ったときにはスクールカウンセラーからさえ転校を勧められたといったことなど、本当に大変なことだと思います。津田塾大学の心理士の女性が回答していました。親として子供のことをわかってあげてこられなかったと後者のお母さんは言っていましたが、私も本当にもっとこの子にしてやれることがほかにあったのではなかったかと思いました。 近くの定時制高校に見学に行きほぼ、気持ちを確認したと思うのですが、少なくてもこの子は今
死にたいといっているわけではなく、自分が次に出来そうなことを手探りしているのだと、私も気持ちを奮い立たせて夕方6時半からのクラスを見学しました。
アスペルガー症候群ではないかと感じることも、その心理士の方は
グレーゾーン部分に属するのかもしれないと言っていましたが、子供と通った支援学級の担任の先生からもグレーゾーンかもしれないと言われたことを思い出しました。 いろいろな方向を探すために区の心理検査を数回受けたことも。
小学2年生の秋、全身で学校に行くことができないと訴えたこの子をこれ以上無理に動かすことはできないし、この子に沿って行こうと思いました。
彼をたたいたり、ぶったりしなかった。
それは私の誇りです。
今思うのは、この子が働くようになったときに、怒鳴られてせかされるような仕事にはつかせたくないこと、悲惨な生き方をさせたくないということです。
by fumi7 (2007-11-22 21:24)
私はNHKのその番組を見ていませんが、fumi7さんは、それを見ながら自分の子育てが、これでよかったとのか振り返っているのですね。
けれど、子育てには正解なんてなくて、自分に納得するやり方で、出来る限りのことをするしかないのだと思います。
小学2年で、学校に行けないことを、お母さんに伝えられたことは、そこに母子の信頼関係があったということですから、よかったのではないでしょうか。
近くの定時制高校は、お子さんの適性や興味、関心に合った学校なのでしょうか。その見極めが大切だという気がします。
今思うのは、この子が……悲惨な生き方はさせたくないということです。
この部分には全く同感です。「自分なんかいないほうがいいんだ」「生きていても何もいいことがない」などと、そんな悲しいことを考える大人にだけはなってほしくないと、私も強く思っていましたから。
子どもさんの心の声に耳を傾け、fumi7さん自身も時々自分を振り返りながら、ご自身の信じる道を進まれればいいのだと思います。
少し疲れているのではありませんか。できるだけ休養もとって、がんばりすぎないでくださいね。
by an (2007-11-23 23:53)
コメントありがとうございました。(NHKラジオ第一の2時~3時代の放送でした。)
子供本人は気持ちを言葉で表現することにとても時間がかかるので、この1年少しずつ進路のことを話題にしながら、本人が意思表示をするのを待っていました。 自分を見つめる作業は今通っている区の不登校者支援施設でも取り上げているので、本人なりに考えだしてはいると思うのですが
いかんせんはっきりしません。 それは学力不足が第一の原因かと思います。 あまり自分に自信が持てない、勉強は苦手、もうあきらめようか・・・
(すぐあきらめてしまう。)どうしたいか、なかなか希望が持てない。等
私立の通信制高校や都立六本木高校、近くの定時制高校など見学や説明会に結構行きました。(近くの夜間定時制高校は少人数で落ち着いていて、違和感はありませんでした。)
今現在私ができることは精一杯やって、情報はできるだけ集めて選択肢を広げておくことだと思っています。
今日から3日間在籍校で期末試験を受けるのですが、在籍校にそうやって本人が行くとは3年生になるまで思いませんでした。
書くことはまだ苦手ですが、年を追う毎に話すことや意思の疎通は良くなってきました。 今週末は在籍校と不登校者支援施設の両方で進路相談(三者面談)です。
by fumi7 (2007-11-26 21:51)
高校入試が近づいてきました。
この高校で良いかどうかは入学してから判明すると思っています。
ただ、本人と都立六本木高校や私立日本文理学院、師友塾などを見学相談してここならばと思う高校で、残念ながら夜間定時制です。
今までにかかわってくださったすべての在籍校の担任の先生や教育相談室のスタッフの方、現在通っている区立不登校施設の担当者の方に本当に心からお礼と感謝を伝えたいです。
3年前に読んだ杉山登志郎著「アスペルガー症候群と高機能自閉症の理解とサポート」(学研)を出発点に、現在同著「発達障害の子どもたち」(講談社現代新書)堀田力著「人間力の育て方」(集英社新書)に深く感銘を受けています。 障害や病名はつきませんでしたし、本人と生活してゆく指針は特に小学生低学年の間、ありませんでした。 ようやく本人に合ったいわゆる学校生活が送れるものと思っています。 これから4年ぐらいの間に学ぶ姿勢を身に着けて欲しいです。 今後思うように行かないとき、an
さんにご連絡することも考えて、またブログを拝見してゆきます。
by fumi7 (2008-01-27 09:11)
都立高の入試まで1ヶ月を切るところまで来ましたね。息子さんが高校に行きたい気持ちになって、fumi7さんがその気持ちを受け止めて、いろいろ努力されて、一番合うと思う高校を探したのですから、残念ながらではなく、選んだ高校に自信を持たれていいのではありませんか。
その高校で未来を開いていこうとする息子さんを、これからも応援し続けてあげてほしいと思います。
息子さんも、勉強はともかくとして、通い続けることがポイントだと思います。
by an (2008-01-27 21:44)
合格しました。
近くにある都立高校の定時制課に合格しました。(チャレンジ高校は倍率が高くて入りにくく、支援教室の先生方も明確なデータが無いので不安と本人は考えたようです。)
自分が何をしたいのかまだまだ雲をつかむような状態ですが、ここなら通学してやってゆけそうと感じて決めたことや、面接やテストに向けて努力した事は大きなハードルを越えたような達成感だったと思います。
ただ、同時に中退する人も多いと聴き、今後の学習と躓いたときどうするかに焦点は移ってきました。 anさんのところはうちからだと1時間以上かかるので通う点で困難があると思いましたが、これからもブログは拝見しています。コメントを残さなくても必ず見ていますので、今後もanさん頑張ってください。
今日は脳梗塞で18年前(57歳のとき)に1級障害者になって、世田谷区の特別養護老人施設にいる母にチョコレートをとどけに、合格を伝えに行きます。
桜はこの辺はまだほとんど咲いていません。
by fumi7 (2008-03-23 06:50)
FUmi7さん、息子さんの合格おめでとうございます。
息子さんなりに頑張ってよい結果が出たのですから、親子共々うれしい気持ちで満たされたことと思います。
本当によかったですね。
早くも勉強に対する不安が出てきたようですが、とにかく、休まないでまじめに出席していれば何とかなると思います。
今はとにかく、息子さんが楽しい高校生活を送れることだけをお考えになったらいかがですか。
つまずいたら、つまずいた時にまた考えましょう。
ブログ、いつも読んでくださってありがとうございます。
更新もまめにはできませんが、今後ともよろしくお願いします。
息子さんの合格、お母様も喜ばれることと思います。
お互いに、できるだけの親孝行をしましょうね。
私の家の近くでは、早咲きの桜が1本だけ、今日は満開でした。
by an (2008-03-23 21:56)
コメントをありがとうございました。
最近so-netではないところのブログに参加してみたら、そこでも不登校やひきこもりの家族を持つ人のコミュニティがありました。(早速参加しました。)
僭越ですがanさんのブログを紹介しても良いでしょうか?
そのコミュニティを立ち上げた人は本人のお母様ですが、ご自信が検査結果乳がんであることが判明し、しばらくブログにかかわられるかわかりませんがまだ書き込みもほとんど無い状況です。
anさんのブログを紹介させていただければ、口火を切ることができると思います。
よろしくお願いいたします。
by fumi7 (2008-03-29 17:13)
fumi7さんのお申し出、ありがたいです。
どうぞ、よろしくお願いします。そのブログのコミュニテイのことも教えていただければと思います。
by an (2008-03-29 22:46)
匿名なのに、私には誰だか分かる・・・(^_^;)ありがとう。。。
by バーバリー (2012-10-22 21:08)
カッコいい!興味をそそりますね(^m^)
by バーバリーブラックレーベル (2013-08-03 01:51)