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さようなら不登校、NEXT LEVELのAyuちゃんのその後 [NEXT LEVEL]

つい先日、1年振りにAyuちゃんに会いました。
アンと出会った頃には14歳だったAyuちゃんも21歳になっていました。

これまでもその後のAyuちゃんについては、ブログに書きたいと思っていたのですが、Ayuちゃん自身がその気にはなれなかったために控えていました。
また、アンもAyuちゃんには「ずっと、見守っているからね」と約束しておきながら、目の前のことをやるのが精一杯で、付かず離れずの関係であったことも事実でした。

ところで、NEXT  LEVELの最後はAyuちゃんが大学に合格したところで中断していたのですが、その大学は入学した年にやめていました。その時は、アンも直接に会ってAyuちゃんの相談にも乗っていました。
大学をやめたいというAyuちゃんに対して、背中を押したことははっきり覚えています。

その理由は、大学の雰囲気に馴染めず、勉強に興味が湧かないということもありましたが、経済的な問題が大きかったからです。
高校時代に、アンはAyuちゃんに大学進学を勧めてはいたものの、それは家庭の経済的裏付けがあったり、大学に行って勉強したいという本人のしっかりした意志があってのことだと思っていました。
Ayuちゃんの家庭の事情や、奨学金を借りて進学したことは、相談に乗った時に聞かされたことだったのですが、それ以前に大学進学を勧めなければよかったと思ったこともありました。
けれど、精神面でまだ不安も残っていたので、就職して、いきなり社会に出て行くのもどんなものかという思いもあり、仕方がなかったという気もしていました。

Ayuちゃんの大学をやめたいという意志がはっきりしていたので、アンにもとめる理由はありませんでした。
勉強にも意欲が湧かず、ただ惰性で大学に通っているだけでは、卒業後もきちんとした職には就けずに、多額の奨学金の返済だけが残り、大変なことになるのは目に見えていると思ったからです。
Ayuちゃんに期待をかけているお父さんが、大学をやめることを許してくれるかどうかAyuちゃんは心配していましたが、あっさりと了承してくれたといいます。

あれから丸2年、アンが知っているのはごく一部ですが、その間Ayuちゃんは不安や自信も持てない中で、アルバイトや派遣などの仕事をして頑張ってきたのだと思います。

今回会うことになった前日に、Ayuちゃんから「彼も一緒に連れていってもいいですか」という電話がありました。
それを聞いただけで、アンはうれしくなりました。Ayuちゃんの気持ちが安定していると思ったからです。

「私は人を見る目があるから(?)、Ayuちゃんに彼ができたら、信頼できる人かどうか会って確かめてあげるわね」と、冗談交じりに言ったことがあるのですが、Ayuちゃんの彼、S君と話してみて大丈夫だと思いました。
Ayuちゃんの真っ直ぐなところやまじめなところだけでなく、欠点も含めて好きなのだということが伝わってきました。S君に対しては Ayuちゃんも同じで、けんかをすることはあっても、お互いに認め合っていることがよくわかりました。
S君は、アンの言葉にも素直に耳を傾けてくれて、その態度にも好感が持てました。

当のAyuちゃんはといえば、今の勤め先に1年勤めていて、望めば社員にもなれるのだけれど、社会保険がつかない会社なので、躊躇しているようでした。
奨学金を返しながら、家にもお金を入れて、健気によく頑張っていました。

以前のAyuちゃんは、アンがきついことを言うと、「先生は私のことをわかってくれない」と言って、怒って背中を向けてしまうことがありましたが、そこもかなり柔軟になって、成長を感じました。
当時はわからなかったけれど、今だから理解できるという面も出てきたように思います。

このブログには書けませんが、今、Ayuちゃんの家は大変な状況の中に置かれています。どうして、Ayuちゃんの家は次から次へと問題が起きるのかと思ってしまいます。
家のことを考えたら、つらくて、とても明るく元気になどしていられないのが本当のところです。
それでも、仕事をしていること、彼ができたこと、ブログに書いてもいいと言ってくれたことなど、Ayuちゃんは確実に立ち直っていると思いました。
また、AyuちゃんやS君が言うように、周囲にやさしく、温かな人がいることも恵まれていると思いました。
そう感じられる心をもつAyuちゃんやS君もステキだと思いますし、そういう2人だからこそ、周囲の人もよくしてくれるのだと思います。


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